SPOT6号と同軌道上に位置する50cmの高分解能衛星Pléiadesは、Airbus DS社が2011年と2012年にそれぞれ打ち上げた1A、1Bの2基体制で、SPOT6号と同様に地球上のどこでも毎日再帰、毎日撮影が可能(入射角45°以上)です。20kmの観測幅で撮影されたアーカイブは1:5000縮尺の地図作成、画像判読に適し、三点視(トリステレオ)の撮影により高精度の標高データも作成出来ます。正確で信頼性の高い画像データは幅広い分野のお客様にご利用頂いています。
項目 | Pléiades |
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打ち上げ | |
軌道高度 | 694km |
パンクロマティックの波長 | 470~830nm |
マルチスペクトルの波長 | |
パンクロマティックの分解能 | 50cm |
マルチスペクトルの分解能 | 2.0m |
観測幅 | 20km |
水平精度(CE90) | GCPなし 6.5m (2017年10月時点) |
ダイナミツクレンジ | 12ビット |
最小購入面積 | (新規撮影100km²、アーカイブ25km²) 大学1組織での利用はアカデミック割引50%引きが適用されます。 |
高分解能衛星とカバレッジの広さは常に付きまとう問題ですが、Pléiadesは比較的広い20kmの観測幅を持ち、1日最大70万㎢の撮影が可能です(1基につき)。また、1日3回のタスキングプランのアップデートにより緊急の自然災害時にも迅速に対応致します。
50cmクラスの高分解能衛星としては比較的安価でお求めやすく、自動プロダクションシステムにより20km×20kmのオルソ補正画像が30分で生成可能なため、最短でご発注日と同日営業日にお客様に50cmの高分解能衛星画像製品をお届けします。
SIMでは様々な解像度の衛星画像製品を他にも取り扱っております。
詳細につきましては下記をご覧ください。
衛星画像/航空写真現地照合(海岸線、地勢)-現地・国内併用作業
国内・現地作業における海岸線数値図化/編集作業の能率及び精度向上のため、標定点や地上航海目標等をGPS付デジタルカメラで撮影し、地上写真及びGPS付デジタルカメラによる座標値、見取り図で構成した水路測量標記事を作成した。海図は縮尺1/20,000で計画しているが、SHV港付近の電子海図の海岸線に関しては、縮尺1/10,000でも対応できる精度で、同様に延長海域については縮尺1/80,000に対応する精度で、Geo‐References修正処理後の衛星画像から海岸線を抽出してデジタル海岸線ファイルを作成した。衛星画像と現地状況を比較し、変化が認められる海岸線部分は、補完測量を行って現状に一致させた。図2-11に例を示す。
衛星画像を利用する利点の一つとして、遠隔から広域を繰り返し観察できることが挙げられます。現地調査が困難な地域を対象とした考古遺跡の調査で、国士舘大学イラク古代文化研究所が衛星画像を利用した事例を紹介します。
国士舘大学イラク古代文化研究所は、1976年にイラクを中心としたユーラシアの古代文明を解明する目的で大学直属の附置研究所として設立され、西アジアの国々を中心として考古学調査・学際的な共同研究・文献収集等をおこない、研究成果を公開しています。
世界の多くの国々では、地震や暴風雨・集中豪雨などを原因とする自然災害により甚大な被害を受けています。これに対し、日本では地震警報システムの運用は河川の改修、砂防施設の警備など行政による防災対策が着々と進められていますが、私たちの予測をはるかに超える大自然の脅威にさらされることも少なくありません。
パスコはこうした災害から人々の命を守り、経済損失の軽減を図るため、災害発生直後に人工衛星や航空機による被災地の緊急撮影を行い、国や地方自治体等の関係機関に、その情報を提供しています。これらの撮影成果は、被災範囲と規模の把握に用いられ、二次災害の防止や円滑な復旧作業にご活用いただいています。